映画『キングコング』ストップモーション特有の恐怖

映画

(この記事はネタバレを含みます)

 

映画『キングコング(1933年)』

小さいとき(もしくは年を取ってから)、粘土や模型を使って簡単なコマ撮りの作品を作ったことがある、という方も多いのではないでしょうか。そんなコマ撮りを大人たちが本気を出して作り上げた作品が『キングコング』と言えるでしょう。

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作品情報

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作品名
(原題)
キングコング
King Kong
製作年 1933年
製作国 アメリカ
上映時間 100分
監督 メリアン・C・クーパー
アーネスト・B・シュードサック
主演 フェイ・レイ

サクッとあらすじ
・ 映画監督のカールは女優アンを連れて、キングコングが棲むという髑髏島へ向かう
・ 船旅の途中、アンは船員ジャックと恋に落ちる
・ 髑髏島に到着するも、先住民にコングへの生贄として目をつけられてしまったアンがさらわれてしまう
・ コングは生贄として捧げられていたアンを気に入り、ジャングルの奥地へ連れ帰ってしまう
・ ジャックがアンを救出。怒り狂ったコングに海岸まで追いつめられるも、無力化する
・ コングを見世物にするため、ニューヨークへ輸送
・ 大衆の前で鎖につながれ、見世物にされるコングだったが、鎖を力づくで外し、アンを求めてニューヨークで暴れまわる

映画撮影という名の冒険へ

冒険もの映画で有名な映画監督カール・デナムは、自身の作品に女優が出演していないことに悩んでいました。そこで、次の映画では女優を起用することを決意。しかし、映画内容が定かでないため、事務所が女優を貸し出してくれません。カールは自ら女優を探し出すため、夜の街へ。そこで偶然出会った女優アン・ダロウをスカウトします。明日出港するという急な話ながらも、仕事を探していたアンは映画の細かい内容も聞かずにホイホイ着いてきてしまいます。

船長のエングルホーンも大まかな行き先しか知らされていない中、船は航海に出ます。航海のさなか、船員のジャック・ドリスコルはアンに魅了されていきます。

船はスマトラ島沖に到着。カールはようやく目的地である髑髏島と、その島に棲むというキングコングの噂を口にします。

船は深い霧を抜けて、ようやく髑髏島に到着。カールやジャック、通訳を兼ねた船長、そしてアンたちは島に上陸。そこで目撃したのは、先住民たちの生贄の儀式でした。

先住民に気づかれ、一触即発の雰囲気のなか、アンの姿が先住民の目に留まります。先住民はアンを渡すよう催促しますが、カールたちは頑なに断り、一旦船に戻ります。

その日の夜、船のデッキでアンとジャックが互いに愛し合っていることを確認していた中、先住民に目をつけられていたアンは、一人になった一瞬のスキに船からさらわれ、コングへの生贄として磔(はりつけ)にされてしまいます。

そして、万を期してキングコング登場。ストップモーションのぎこちない動きと白黒であることが重なって、非常に怖い。

牙をむき出しにし、ドラミングで威嚇するコングですが、アンを一目見て何かが気に入った様子。初めてリカちゃん人形を買ってもらった子どものように、アンを大事に抱えてジャングルの奥に消えていきます。一足遅かった船乗りたちは銃とガス爆弾を手に、コングのうろつく魔のジャングルの奥深くへと進んでいきます。

そして出てくるのは、キングコングのほかに恐竜、海竜、プテラノドンなど。ストップモーションで観たいと思うモンスターの大判振る舞いです。映画館だったら子どもたちは興奮を抑えられないでしょう。

海竜やコングの襲撃により、次々と命を落としていく船乗りたち。ひとり残ったジャックはコングに捕まりそうになりながらも、難を逃れます。

そうしているうちに始まるのが、有名なシーンのひとつであるキングコングとティラノサウルスの一騎討ちです。このシーンだけで一体何枚撮ったのだろうと思うくらいヌルヌル動きます。コングは噛みついたり足払いをしたり、人間と動物の中間のような戦い方です。

ティラノサウルスや海竜を倒し、凶暴さを見せつけるコングですが、アンを見ているときはその表情も穏やかに。

そんな中、ジャックはコングの隙をついてアンを救出。仲間のもとに無事生還します。コングが追ってくる前に船に戻ってハッピーエンドとなるはずが(原住民にとってはバッドエンドですが・・・)、映画監督のカールが「ガス爆弾で生け捕りにしよう」と余計な一言。

そうこうしている間に怒り狂ったコングがやってきます。もはやかんぬきをした扉など簡単に打ち破り、破壊の限りを尽くすコング。カールたちは海岸まで追い詰められますが、ガス爆弾でなんとかコングを無力化します。そうして、コングは大都会ニューヨークに見世物として連れてこられてしまうのです。

世界一高いビルと世界一強い獣

ニューヨークの劇場で大観衆を前に見世物とされるコング。コングは頑丈な鋼鉄製の鎖につながれていますが、嫌な予感しかしません。

アンが姿を現し、興奮気味のコング。さらにカメラのフラッシュがアンを攻撃していると勘違いしたコングは暴走寸前。もはや鎖は粘土細工と化します。鎖を引きちぎったコングはアンを探して街中を練り歩きます。そして、コングの執念により、アンは運悪くまた捕まってしまいます。

アンを片手にエンパイア・ステート・ビルを登っていくコング。

印象的なシーンですが、私はそれ以上に、1930年代にこんな高いビルを完成させているアメリカに対して畏怖の念を抱かざるを得ません。

ビルの頂上に陣取るコングに対して、戦闘機の機銃掃射が始まります。一方的な戦いかと思いきや、コングも戦闘機を叩き落して善戦します。

無粋な突っ込みなのはわかっていますが、なぜ怪獣相手の戦闘機はいつも近づきすぎて自滅してしまうのでしょうか。それが怪獣映画の醍醐味でもあるのですが・・・。

屈強なコングも機関銃の掃射にはかないません。傷だらけになり、ビルから落ちそうになるのを必死に耐えるコング。

力尽きる直前にアンをそっと手に取り、また戻すシーンはなんとも言えない哀愁がありますね。アンを人形として大事にしていたのではなく、純粋に愛していたのだと再認識させてくれます。

そして、ついにコングは世界一高いビルのてっぺんから真っ逆さまに落ちていきます。

この作品を観終わると、コングへの恐怖心が同情へと変わっていることに気づきます。1時間近くストップモーションのコングを観て慣れてきていることや、コングの人間らしさを見せつけられるからでしょうか。

カール・デナムが最後に「(戦闘機ではなく)美女が野獣を倒したのだ」とカッコつけて物語は幕を閉じますが、ニューヨークの街をメチャクチャにした元凶を作った彼はそんな悠長なことを言っている場合ではないのでは。・・・と思っていたら、なんと続編の『コングの逆襲』では損害賠償に苦しむカールが主人公のようです。まさか続編まで作られているとは知りませんでした。名作の続編は駄作か良作か顕著ですが、この続編はどうなのでしょうか。

最後に

特撮やCGも観ているとワクワクするものですが、ストップモーションはなんというかワクワクというよりも、心がザワザワしてきます。あの胸の高まりは言葉ではうまく表現できません。こうした技術の積み重ねが、いまの実写レベルのCG技術につながっていると思うと感慨深いものがありますね。

私はキングコングと聞くと、1962年に公開された映画「キングコング対ゴジラ」のほうがなじみ深いです。世代ではありませんが、キングコングの造形がやけにリアルで怖かったことを覚えています。

『キングコング対ゴジラ』のリメイクとも言えるハリウッド映画「Godzilla vs Kong」の公開が正式に決定しました。
(参考:シネマフロントライン)

近年ゴジラやキングコングの映画が多いと思っていたら、このためだったのですね。

おそらくCG中心の作品になってしまうのだと思いますが、『キングコング対ゴジラ』は昭和ゴジラシリーズでは気に入っている作品ですので、期待してしまいます。あえて今の時代に着ぐるみで製作したらヒットするのではないかと思ってしまうのは私だけでしょうか。

公開予定は2020年とまだ少し先ですが、原点である1933年版キングコングを観て、準備しておくのもいいかもしれませんね。おそらく、オマージュと思われるシーンも出てくると思いますよ。

 

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本ページの情報は2018年9月時点のものです。最新の配信状況などはU-NEXTサイトにてご確認ください。